おはようございます、手数料研究家のヒヨコロです。🐤
いよいよ今日はMediaDAOの最初のNFT「MDFN:MediaDao Friends Nagoya」の販売開始です。
あ、慌てなくても大丈夫です、今から慌てても買えません。もうホワイトリストとその次まで売る予定は決まっていて、一般には届かない見込みが大きいです。
MDFN
MDFNについてはこちら。⇒MediaDAOからNFTコレクションを販売!!【MDFNの全貌を解説】 – NFT NEWS Japan. (cryptojournal.jp)
このNFTの特徴を3行で!
・イベントのための資金集めが目的だ!
・NFT自体には期待するな!
・以上!
だそうですが、といっても最近はやりのジェネラティブでもありますし、そのデザインはCNPやCNPJを手がけたコメスケ先生やプロのイラストレーターのまるみやさんが関わっていたり、NFT界の大物コレクションとコラボしていたりと、これは意図に反して期待されてもしかたないですね。
Web3のクラウドファンディングのやり方
それにしてもここまでクラファン目的に振ったNFTコレクションは初めてではないでしょうか。イベントのための資金集めが目的なら、なぜ一般的なクラウドファンディングの手法をとらないんでしょうか?
CAMPFIREだと実際に集まった額の2割くらいは手数料としてとられるそうで、NFTで集めるとほぼ100%運営者に渡りますからね。まずそこがメリットです。
しかし、NFTを使った資金集めのメリットとして一番大きいのは、「投資家・投機家」たちからお金を集められること、あるいは「NFT」というだけで(単位が円じゃなくてETHなだけで)財布のひもがゆるくなる人間心理ではないでしょうか。
例えば今回のようなNFTの場合、イベントに興味がなくても値上がりによる利益を目的として買う人が一定数いるだろうということです。
しかし今回かねりんさんは、大きな声で「NFTとして期待しないでほしい」とおっしゃってます。ロードマップもありませんし、イベント参加チケットがゲットできる以外のユースケースもありません。「寄付をするような感覚でお金をだしてください」と(うろ覚え)。
僕はこれには次のような理由があると思っています。
- 必要な資金が把握できている
- それを生みだす見込みはついている(WLなどから)
- 無駄に価値を上げたくない(つまり、中長期的な価値を落としたくない)
簡単に(返さなくてもいい)資金が集まるのがすごいですね。いや、これは簡単に見えるだけで全然簡単じゃないですよ。例えば僕が同じことをやっても1/10も資金は集まらないと思います。なぜなら僕はコミュニティをもっていないから。良質なコミュニティがあれば資金集めは難しくないのです。(ただ、良質なコミュニティを作ることは資金集めよりずっと難しいのですけど)
あと面白いのが、「このイベントは面白そうだ、よし、ちょっと寄付してみるか」という個人は寄付できないんですよ、例えば僕もWL持っていないので、寄付できないのです。(結構衝撃!) 事前にホワイトリストとか手続きをすませないと、寄付できる人さえ選別するという新しいクラウドファンディングです。
とにかくこれまでのNFTコレクションとは全く違うので、どうなるのかとても楽しみです。
CAL(CryptoAnime Labs)
そんな「Web3型のクラウドファンディング」を使って、さらにもう一歩複雑化させて進化したのが、CALのやり方です。アニメづくりへのクラウドファンディングにNFTを使うということです。もとのキャラクター(CryptoNinja)がNFT由来なのでこの資金集めにNFTを使う理由とか親和性は抜群です。むしろCALの資金調達にCAMPFIREを使ったらみんなひっくり返るでしょう。
そして、パスポートNFTと手裏剣NFTという組み合わせ。これはワクワクしますよ!
(Voicyを聞いて理解した程度なので、もしかしたら間違ったことを書いてしまうかもしれません)
パスポートNFTというのは、SBTという「売ったり譲ったりできない」という新しいしくみ(2022年中には利用可能になると言われています)を使った、自分固有のNFTです。これにどういう意味があるのでしょうか?
実は「手裏剣NFT」とセットにすることで大きな意味を生むのです。手裏剣NFTは投げ銭トークンで、CALを応援するために買うものです。詳しくは決まってないし、ほんとにそんなことが抜け道なしに実現できるかは未知数ですが(なんせSBTはまだ実装されてない)、とにかく思想としては「アニメを応援するために手裏剣NFTを買って投げ銭する」というものです。
プロジェクトは手裏剣NFTの販売利益を得られ、応援者は「手裏剣を投げた」証が残る。
そして、自分が誰にどれだけ手裏剣を投げたか、その証は「パスポートNFT」に記録され、そうすることでパスポートNFTが成長する。そんなイメージです。
パスポートを育てて何かいいことがあるのか?
例えば、クリプトパンクス、これの所有者が名誉を感じる理由は「最古のNFT」だからです。持っていたら古参で「わかっている」人とみなされるのです。でも、実は違いますよね。ほんとはお金さえあれば買えちゃうのです。見る人が見れば「古くから持っている」のか「最近買ったばかり」なのかはわかるのですが、でもTwitterのプロフィールアイコンにすると見た目は同じになります。
それとは違って、この「パスポートNFT」は、最初に買った人のもとから動けません。どんな大金持ちでもひっくり返せない記憶を持っています。
「この推しが売れるずっと前から僕は目をつけていたんだよ」ということが一目でわかります。というか自慢できます。そう、自慢できるのです。
はぁ~、自慢できるだけかよ、解散!
とはなりません。まずそもそも「自慢できる」だけじゃなくて、この先販売されるNFTのホワイトリストを得られやすいとかいくつかメリットがあります。でもそれはここでは置いときます、僕が注目するのはあくまで「自慢できる」ということだからです。
ちょっと自分の胸に手を当てて考えてみてください。
- 職場の後輩と飲みに行くとき、話題は自分の過去の栄光(失敗談含む)になりがちではないですか?
- あなたにも「好きなもの」を語りたい強い強い気持ち、ありますよね?
人間の三大欲求は、食欲、性欲と、自慢したい欲です。(違う)
村上龍さんも言っています「男の犯罪と芸術はすべて自慢したい気持ちをおさめるために発生する」(違う)
自慢したい、ドヤりたい、自分という人間を見てほしい、認めてほしい! そう思う気持ちを軽んじていては世の中うまく渡っていけません。
- 赤い羽根の募金の、赤い羽根
- 千本鳥居に、刻まれる名前
- 桜に寄付してプレートに名前を刻む
寄付することと、名前を刻むことはセットなのです。名前が刻まれることはそれだけ大きなメリットだからです。
自慢したい欲は今に始まったことではない
かつては千本鳥居に自分の名前を刻んだりしたことをはじめ、神社仏閣には寄付と名前を刻むことがセットでした。金額が大きい方が大きな鳥居に、立派な石に名前を刻むことができる。
ブロックチェーンのテクノロジーがそれをより現代的な形にしただけで、僕たちはいつもどこかに名前を刻みたいのです。
そしてこう言いたいのです「この中に僕の名前もあるんだよ」と。そして「Oh! ワンダフル!」と言われたいのです。
これは面白いです、CAL自体がうまくいくかどうかはわかりませんが、このしくみは必ずNFTとかブロックチェーンの世界でメインストリームになると思います。
SBT(トークンを移動できなくするしくみ)を使うかどうかはわかりません。なぜならブロックチェーンはそもそも履歴が見え見えだからです。わかる人が見たらクリプトパンクスを初期から持っているか、昨日買ったばかりなのかわかります。
でも、SBTのようなしくみでそれはより簡単になります。ブロックチェーンは、人間の「自慢したい欲」を明快に満たすことができるテクノロジーなのです。
まとめ
- MDFNのNFTには期待してはいけない、「応援したい人がもつNFT」
- CALのNFTは「パスポートNFT」と「手裏剣NFT」の組み合わせで新しい資金調達の方法を探る
- NFTを使った寄付はどんどん新しいしくみが作られている
ほんとうにいま時代は移り変わっていて、僕たちはその時代の真っただ中にいることを実感します。これからもたくさん新しい資金調達の方法は生まれてくると思います。
たぶんどんどん複雑になってきて、お金の流れがわかりにくくなるかもしれませんが、頑張って読み解いていかないといけません。それが僕たちユーザーの使命です。
かなり空回りして語ってしまった予感がします、恥ずかしい…今日はこれくらいにしたいと思います。
それではまた、DeFi~(@^^)/~~~