🔰「Web2の先にWeb3は無い」Web3の本質とは?クリプト・Web3の現状と未来を解説🤔

クリプト(Crypto、仮想通貨)やWeb3って、AIとくらべて、どうして全然広がらないんだろう?オワコンなのだろうか?
そのように疑問に思っている読者も多いだろう。

クリプトやWeb3はただのバブルで、全く価値のない電子ゴミなんじゃないか?と危惧する声もあるが、筆者の考えは違う。

これらは、
・まだはじまったばかりで、開発と普及には多くの時間が必要
・Web3とはそもそも、今の世界の生活を便利にしようという発想のプロジェクトでは無い

という観点が重要であるように思う。

※Web3やクリプトは、厳密には別のものだが、ここではわかりやすさを重視するため、同じようなものとして文脈上扱うこととする。

Web3、クリプトは何を目指しているのか

クリプトが「マスアダプション」するということをゴールに据えた場合には、めちゃくちゃ先の話になるだろうし、そもそもそこをゴールにする話だったっけ?という観点がある。

Web3というものは、数字の順番に並んでいるため、Web1、Web2の次に訪れるものというイメージがあるかもしれないが、そのイメージが、色々な思い違いを発生させている諸悪の根源になっているように思う。
Web3ではなく、「Webβ」ぐらいにしておけばよかったのに、と筆者は思う。
そうすれば、「Web2の次」ではなく、別モノなんだなというイメージになるはずだ。

クリプトやWeb3とは、ざっくり言うと、「今の世界とはまた別の世界を創ろうというプロジェクト」なのだと捉えている。
今の中央集権的な仕組みの世界の行く末を危惧する流れから、これらのプロジェクトは盛りあがって来た。

違う世界、宇宙、惑星、パラレルワールド、言い方は色々とあるけれどどれも似たようなイメージを表現しようとしている。
いま我々が実生活を送っているこのリアルワールドとはまた別の仕組みで動く独立した世界を作ろうとしている。
それがクリプトでありWeb3的な取り組みだと考える事は、そこまで的外れではないように思う。

先日、クリプトの取り組みを「火星への移住」に喩えて解説した海外記事が出たので日本語訳して紹介したが、あれもわかりやすくて良いイメージだと思う。まだ読んでいない人はそちらの記事もオススメしておく。

Web2.Xという考え方について

最近流行している「Web2.X」という概念とアプローチ。
Web2.XとはWeb2.1やWeb2.5などの総称だが、これらのワードは、業界の起業家やインフルエンサーらがよく使っているのを目にする。

これは、Web3の文脈とは切り分けて考える必要があると思っている。
Web2.Xの先には決してWeb3には繋がっておらず、そもそも道が違うだろうと指摘しておきたい。

Web3とWeb2.X、どちらが良い悪いではなく、道が違うのだ。
どう考えても、両者は全く別の話をしているのだと思うが、どういうわけか混同されて話さされている例が多い。
「ブロックチェーン技術を使ってWeb2世界を便利にする。」という状態をWeb2.Xと表現するならば、それは正しい表現である。
しかし、その道の先には、Web3は無いのだということもまた認識しておくべきだろう。

つまり、「Web3をマスアダプションする」という考え方自体が少し的外れのように思えるし、仮にそれを肯定したとしても、Web3をマスアダプションするという目的を達成するための手段としてWeb2.Xというアプローチを採ることは、根本的に誤りである。

いわばWeb3は本来Webβともいえる概念なので、Web2の先から道が繋がっているわけではないと考えている。
よって、「Web3をマスアダプションするための取り組みが、Web2.Xなのだ!」という捉え方をしているのだとしたら、それは間違いだろう。

Web2.Xというのは、Web2世界において、生活をより便利にするためにブロックチェーン技術等を使ってアプローチする取り組みのことをいうのであって、その先にWeb3の世界が来るという類のものではない。

我々は、物事をなるべくシンプルに捉えようとする習性がある。そのため、Web3やクリプト周辺についても、様々なものを混同し一緒にして捉えがちだ。
このあたりのことについては、物事をちゃんと切り分けて俯瞰して把握することが必要だと思う。

大衆ははわかりやすいものを求めるものだが、だからこそいまのクリプトやWeb3は大衆にとって特に不要であり不便なものである。

なので、今現実に存在する何かに対して、Web3っぽいものを無理矢理に組み込んだ「よくわからない不便なもの」を世に産み出したところで、それは一体、「何の価値があって、どのような意義があるのだろうか?」ということは、よく考えておかなければならないだろう。

クリプトの有用性

日本に住んでいると、クリプトの恩恵やメリットは感じづらい。
発展途上国にとっては、クリプトは今の段階でも既に有用なものとなっている。
世界には、銀行口座を開けなかったり、開けたとしても手数料が高くて使えたものでは無いという国々が存在する。
そういう国に住んでいる人々にとって、クリプトで自分のウォレットを持つことは実生活上のメリットに直結する。

しかりクリプトは、ローエンドでは有用だが、ハイエンドでは投機的である。
日本しかり、旧来的な銀行決済システムを使った方が便利だということだと、クリプトの実用性は相対的に低くなり、よって投機的な扱い方が加速する。
それゆえ、「クリプトは投機、怪しい」というイメージが先行してしまい、本質的な価値に気付けぬまま避けるようになってしまう。

クリプトの元祖であるビットコインは、2010年以来、毎年死亡宣告を受けていることで有名だ。
毎年、もう終わりだ終わりだと言われながらも、終わっていない。
終わらないどころか、確実に価値を高め続けていっているのが10年以上の事実だ。

もう10年以上も経つのに、いつになったらクリプトの理想は実現するのだ?

このような問いに対しては、「まぁまぁ、焦るな。深呼吸、深呼吸。」と、なだめたい。

ここでも、火星への移住をイメージするとわかりやすい。
今後、我々人類の宇宙開発が進んで火星に開拓チームが降り立ったとして、10年、20年程度で大多数の人間が火星に移住するとは思えない。クリプトも、それと同じようなものだろう。

新たな惑星への移住は、何も整っていないのに我先にと飛び込むような命知らずな変わり者はそう多くはない。
また、命知らずのイノベーター気質のYouTuberが面白がって火星に来たところで、火星の開発は進まない。
真にプロジェクトの全貌を理解して、開拓に寄与する人材が増えていかないと開発は加速しないのだ。
また、その面白がりのインフルエンサーが誤った解釈を拡散するなどした場合、地球に残っている人々の誤解が加速し、火星開発の障害になることも考えられる。

そういう意味で、火星にいち早く移住したり、移住しないまでも開発計画に携わる人達は、本当にその移住計画を応援したいのであれば、それ相応に勉強しなければならないし、実際に手足を動かさなければならないだろう。


人々は新しいものを常に疑うし変化を嫌う。(イノベーターやアーリーアダプター達は、この事実を軽視しがちだ)
しかも、いま世界をリードしている先進国の大多数の人々にとっては、クリプトは未だ直接的な有用性があるとは言いがたく、先にも述べたとおり投機的なブームが色濃い。

火星移住のイメージがわかりやすいが、通貨を作り、カジノができて、その他生活に必要なインフラを徐々に整えていく。
少しずつ移住者が増えていき、地球(Web2)とは違う別の惑星でも生活できるように整っていく。
そこにはかなりの歳月がかかるだろう。

更に、実際のクリプトとは、「火星」はイメージであって、実際には実態は存在しない。
人間は、目に見えないものを信用しにくいし、実感しづらい。

Web2とWeb3が併存する世界

世界は、Web2からWeb3へ完全シフトしていくのではない。
人類全体が完全にWeb3(クリプト)の世界に移住する未来があるのではなく、共存する未来が来るのだろう。

両者が併存する世界では、我々は、そのどちらに住むかを選べるし、割と自由に行き来することもできるだろう。
一方の魅力が無くなれば、他方の惑星に人が流れるのだ。
そういう面で、お互いに牽制が効き、全体としてより住みやすい世界が実現されるのではないだろうか。
筆者としては、将来、惑星間の対立、つまりWeb2に住む人類とWeb3に住む人類との間で戦争が起きないようにと今から祈ってしまうのだが、それは考え過ぎだろうか。
物理的に惑星が離れた場合、それはきっと将来諍いを生むだろうと想像できるが、リアルの場所は同じ地球で、デジタルの仕組み的に、旧来型(Web2)と新型(Web3)が併存しているという状況であれば、戦争の悲劇は起きにくいのかもしれない。

しかし今後の流れとして、国家のしがらみから解き放たれることを願い、物理的な土地の移住を目指すクリプト民も現れるだろう。
そうなったときに、物理的な隔たりが敵愾心を生まぬよう、最新の注意を払う必要である。

人は、理解できないものを恐れる性質がある。
お互いのことを正しく理解して将来の諍いを回避するために、今のクリプト黎明期を過ごす我々の果たすべき役割は大きい。

既に、クリプトは中央集権化が進む世界に対する防波堤となりつつある。
クリプトは中央集権化が進む世界への有効な対抗手段であり、より個々人の自由を尊重する世界を実現する力となるだろう。

もっと本質的に、より長期的にクリプトを捉え、楽しみながら参画してみてはいかがだろうか。
目先のチャートに一喜一憂していると、クリプトの可能性と面白さを見逃してしまうかもしれない。


画像ソース:shutterstock

かねりん編集長 / 創業者

投稿者プロフィール

ビジネスプロデューサー / マーケター
2017年頃から暗号資産業界に通じ、Web3業界を幅広くリサーチし分析を行っている。国内外でWeb3関連プロジェクト・イベント等を多数手掛ける。

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