ビットコインNFT「Ordinals」の魅力を徹底解説!

寄稿者:Atoza(@TheNFTAsian_JP)

Web3投資家/アドバイザー
2021年9月から日本のNFTに参入
関口メンディー氏にBAYCを売った海外NFTコレクター
参考記事:EXILE関口メンディー氏、大人気NFT「BAYC」を48ETHで購入!海外投資家から

Ordinalsは有望で魅惑的な領域であり、ここ数週間私の関心を引いています。
5月には出来高が急増しましたが、その後徐々に減少しました。

Source: Bitcoin Ordinals Analysis | Dune.com

それ以来、僕はこの分野の研究に力を注いできました。
Ordinalsの最も重要な特徴を簡単に説明すると、以下の3つです:

  • 希少性
  • 不変性
  • ビットコインの優位性

多くの人にとって、これが良い入門書になることを願っています。
また、重要なお知らせがあるので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
さあ、始めましょう!

※本記事はAtoza氏のTweetを基に編集してお届けしております。

希少性の考え方

NFTには通常、2種類のレア度があります。

  1. 一つ目の要素はコレクションの供給量であり、供給が少ないと需要の急に増えた時に価格が跳ね上がる可能性があります。
  2. もう1つは特性のレア度で、魅力的な特性やその組み合わせは、やはりレアになります。

Ordinalsの場合、❶コレクションの供給量と❷特性のレア度以外に、特有のレア度が2つあります。
まずはOrdinalsの仕組みから説明しましょう。

Ordinalsは、Satoshi(1億Satoshi=1BTC)というビットコインの最小単位に画像を刻めるNFTです。
これは、画像がフルオンチェーンであることを意味します。

Ordinalsでは、それぞれのSatoshiがいつ採掘されたのか、あるいは歴史的な出来事とどのように関連しているのかを特定することもできます。
これにより新しいレベルの「メタ・レア度」が生まれます。

Source: Are Bitcoin Ordinals Taking Over NFTs?

さらに、ビットコインの考案者であるサトシ・ナカモトに関連する特別な属性は、レアなSatoshiを生み出します。
最もレアなものは、2009年にサトシ・ナカモト(Block 9 Sats)とハル・フィニー(Block 78 Sats)によって最初期にマイニングされたものです。

「メタ・レア度」は刻まれている番号も関連していて、若い番号の方が歴史的価値が高いです。

Source: Are Bitcoin Ordinals Taking Over NFTs?

Ordinalsが「トリプルレア」となり得るのは、以下の3つが重なった場合です:

  1. コレクションの供給量が少ない
  2. レアな特性を持っている
  3. レアなSatoshiに刻まれている

ビットコインの数には限りがあるため、刻めるOrdinalsの総数にも限りがあります。
すべてのSatoshiに刻まれるのは、私たちが生きている間よりもずっと先のことですが、その時間軸により興味深いダイナミズムが加わります。

ETHのNFTは新規プレーヤーの不足と、類似したNFTの大量供給により衰退しています。
ほとんどのコレクションは価格帯やユーティリティ(PFP&コミュニティ)が類似しており、これらのコレクションへの需要や競争の減少につながっています。
Ordinalsでは、特別な属性の導入により、他のあらゆる作品と比べて非常に際立った作品がいくつか生まれています。

不変性の概念

データの不変性とは、変更できないデータのことです。
ETH上の既存の多くのNFTとは異なり、Ordinalsに刻まれた情報は不変です。
これにより、アートにセキュリティと永続性の属性が加わります。

ETH上に存在する多くのNFTの画像は、ストレージシステムから取得されるため変更できる一方、一部の画像はフルオンチェーンで生成されていて、編集はできません。

Ordinalsに刻まれた情報は不変ですが、これ自体は別に斬新な概念ではありません。
ただ、ETHや他のチェーンで広く実装されなかったのは、おそらく「高いコスト」と、「文化」の複合的な理由からでしょう。
最近では、コスト削減のために低解像度の画像をOrdinalsに刻み、高解像度バージョンはデータストレージから取得する、というハイブリッドも見かけるようになりました。

これは画像以外のコンテンツにも及んでいます。
多くのOrdinalsマーケットプレイスでは、動画やゲームが刻まれたものも見かけます。
HTMLが刻まれたものは、「不変のウェブサイト」を表現することができます。
プロジェクトによっては、HTMLを使って自分のOrdinalsを刻むこともできました。
しかも通常のミントプロセスに比べれば、取引上のリスクはありません。

僕がOrdinalsについて実に面白いと思うのは、データの不変性を重視する文化がビットコインコミュニティの全体に浸透していることです。
この分野のクリエイターの多くは、レアなSatoshiを探すために多くの時間とお金を費やし、Ordinalsで作品を作るために莫大な初期費用を負担することを厭いません。

ビットコインの優位性

ビットコインの優位性とは、暗号市場全体の時価総額と比較した時のビットコインの時価総額のことを指します。
ビットコインは圧倒的な強さを示しており、その優位性は拡大し続けています。

Source: 2023 Q1 Crypto Industry Report | Coin Gecko

すべてのOrdinalsがその価値を維持できるわけではありませんが、この領域は強力なOrdinalsプロジェクトに投資するトレーダーや投資家から継続的に流動性を引き寄せるでしょう。
彼らはOrdinalsの価値の上昇と、その価値に基づくビットコイン価格の上昇から利益を得ることができます。
この流動性はエコシステムに強力な市場ダイナミクスを生み出し、個々のプロジェクトに資する環境を提供します。

これとは対照的に、他のチェーンにおけるNFTは非常にニッチな集まりを超える成長をしておらず、そこで得られた利益はアルトコイン建てのため、長期的には(BTC、あるいはUSドルをベースとした)価値が下がる可能性があります。

さらに、ビットコインが支配的であり続ける限り、Ordinalsは他のチェーンのように時間の経過とともにエコシステムが消滅するリスクに悩まされることはないでしょう。

上記のポイントのいくつかは、活発なNFTエコシステムを育てたETHにも当てはまります。ビットコインはこれらの点でも特に優れており、時間と共にコミュニティとインフラが成熟するにつれて、Ordinalsエコシステムが大きく成長することが予想されます。

ビットコインの強さと成長の可能性

これらの特徴が絡み合って、エコシステムにおける強力な成長の可能性を秘めています:

ビットコインの強さと成長の可能性は、クリエイターが莫大な資金を先行投資してレアなSatoshiを確保し、自分のアートをオンチェーンに刻むことを促しますが、これはコミュニティにおいてデータの「データの不変性」が非常に重視されていることも後押ししています。
大物アーティストほど、リスクを取って先行投資できます。

その結果、大物コレクターや投資家がこの領域に集まり、さらなる流動性でエコシステムを活性化させ、さらに多くの人々がこの領域に参入するようになります。

いくつかの注意点

Ordinalsには多くのチャンスがある一方で、注意すべき点もいくつかあります:

  • 供給量が多いプロジェクト、特に3千~1万体のプロジェクト(PFPの動物であることが多い)には注意が必要です。中には合法的なものもあるかもしれないが、市場にはそれらを吸収するだけの流動性がないため、時間の経過とともに価格は下落傾向になるでしょう。
  • この領域は最近、多くの詐欺師を惹きつけており、プロジェクトはほどんど活動しないか、すぐに放棄されてしまいます。
  • 馴染みのない専門用語がたくさんありますが、中には実際の価値以上に誇張されているものもあります。例えば、pizza satsは歴史的な「10,000BTCでピザ2枚の取引」に使用されたものですが、実際には1兆枚の供給があり、特に長期的にはそれほど価値はありません。

Ordinalsを始めるにあたって

この分野はまだ始まったばかりですが、本流以外にも興味深いサブ分野がたくさんあり、学ぶには時間がかかります。例えば、Recursive Ordinals, BRC-20s, Cursed Inscriptions などがその一部です。
今のOrdinals市場は盛り上がっている状態ではないので、勉強するにはすごく良い時期です。

手始めにOrdinalsのパイオニア達をフォローしてみましょう:

僕がよく使っているXverse(@xverseApp)やUniSat Wallet(@unisat_wallet)
でOrdinalsウォレットを作成し、
Magic Eden on Bitcoin(@MEonBTC)、Ordinals Wallet(@ordinalswallet)、Ord.io(@ord_io)
でOrdinalsを探し始めるのも良いでしょう!

Ordinalsに関する僕の考察が面白いと思ったら、ぜひ僕のTwitter(@TheNFTAsian_JP)のフォローをお願いします。

また、日本のOrdinals についてももっと取り上げていくつもりで、すでに数十の日本人アーティストのプロジェクトに注目しています。
まだ始まったばかりで、海外ではあまり話題になっていませんが、これからもっと盛り上がっていくことでしょう!

最後に重要なお知らせ:Ordinals Summer

Ordinals に関する日本語のTwitterグループチャットを開設します!
このグループは、新たな領域について学び、時間を割いて学びと行動を共にする意欲のある方々のために設けられます。

グループメンバー同士で助け合うだけでなく、僕自身も皆さんを個別にガイドし、グローバルなOrdinals界隈や具体的なプロジェクトの情報を提供します。
僕が独自に構築したシステムに基づき、アクティブな方々には他では得られない多くのメリットを提供できます。

これは僕の初めての日本語グループチャットであり、参加人数も限られています(約70名程度)。
この限定枠は、日本のOrdinalsクリエイターの先駆者たちに提供されます。
もし参加に興味がある場合は、僕のTwitterのDM(@TheNFTAsian_JP)まで今までどのようにWeb3に貢献してきたか、Web3でやりたいことなど、あなたの熱意をぶつけてください!

選ばれた方はグループに追加されますが、ROM専の方はグループから削除される場合があるのでご了承ください。
これまでに僕と交流があった方や、この記事、僕の過去のツイートに反応した方から優先的に参加枠を提供したいと考えています。ご応募お待ちしております!

僕の将来の取り組みにおいて、日本のOrdinals界隈とアジア全体、そして世界とのつながりを築くために、参加していただけることを願っています。
この空間が形成されていくにつれて、世界的なOrdinalsのプレイヤーとなっていただけることを期待しています。

これは未来への長期的な計画の出発点です。一緒にやりませんか?

ライター所感

ビットコインを分割したSatsの中でもレア度があることについてよく分かっていなかったので、とても勉強になりました。これにより新たなレイヤーのレア度が生まれたのですね👀
ETHにはスマートコントラクトがあるので「NFTに色んなギミックを仕込める」が特徴ですが、ハードフォークした過去があるので、今まで改変されていないBTCの永続性・不変性にロマンを感じる人が一定数いて、それが盛り上がっているのだと思います。
Ordinalsへの参入するクリエイター、投資家の目的は様々と思いますが、本記事は投資を助言するものではありません。
Atoza氏が作っているコミュニティや、紹介されているTwitterアカウントやマーケットプレイスで情報収集しつつ、ご自身の責任において楽しんでください!

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