STEPNの崩壊と、その後の世界

おはようございます、手数料研究家のヒヨコロです。🐤

ブルーな方向にはなかなか筆が進まない僕ですが、ちょっと他に進みそうな筆もないのでSTEPN崩壊のことを書いていきたいと思います。

BSC側の崩壊

上の黒い背景のチャート、中央に大きな山が見えるのがBSC側のGSTトークンです。5月中旬まで$10程度で横ばい、20日すぎから上がり始めて24日には約$30を記録しました。しかし26日くらいから急落、6月1日現在は$2.0程度となっています。

一方その頃のSOLのチャートはあまり波風の立たない横ばいでした。26日に落ちているのはおそらくBSC側の影響です。STEPNはSolanaとBSCでチェーンで全く別のゲームと言っていいほど靴NFTのブリッジもGSTトークンのブリッジもありませんでしたので、冷静に考えるとSolana側のGSTトークンが下がる理由はなかったのですが、BSCの下げでいよいよSTEPNも終わりかと、狼狽売りをしたユーザーがたくさんいたということだと思います。

これまでの暴落との違い

これまでにSTEPNは何度か暴落を経験しています。

3月の最初の暴落は、$4から$3へ、約30%の下げでした。上げすぎたGSTに警戒した運営が介入したもので、これは価格は下がったものの「GST価格は運営によってコントロールされている」とユーザーを安心させるものでもありました。

何度か上げ下げをくり返しはするのですが、やはり次に大きな暴落は4月29日頃に運営が再度GST価格をコントロールしにかかったことだと思います。この時はアルゴリズムステーブルコインのようなMintにかかる費用の変動性を取り入れたことで、GST価格が下がりました。

しかし、ユーザーはこれを好感。GST価格は再び上がります。

しかし、暗号資産市場の下げと早期参入者の利確の動きが重なったこと、参入に制限がかかっていてユーザー数が伸びられなかったことなどが相まって、市場の下げとともに、それ以上の勢いで下がります。ビットコインが$39,000から$28,000まで約30%近い下げを見せる中、SolanaのGSTは$6.8から$2.2まで、STEPN史上最大の約70%近い下げとなりました。

つまり、これまでに運営が意図的にGST価格をコントロールしようとした結果の下げとは全く違って、今回は運営が下げを止めることはできなかったのです。今もGST価格はゆっくりと下がり続けています。

下げの理由

残念ながら僕には明確な説明はできませんが、おそらく誰もが「ここまで上がるのはおかしい、いつか下がる」という不安の中STEPNを継続してきたのだと思います。そろそろ限界と感じる人の増加と市場の下げなどが重なって売りを呼び、下げることによってさらに売りを呼ぶという悪循環に陥ったのだと思います。

復活の可能性

これまでの経験では、ここまで落ちてしまってから復活したプロジェクトはないと思います。かつての王者、Axie InfinityのゲームトークンであるSLPのチャートは次のとおりです。2月に大きなテコ入れがありましたが、復活とはなりませんでした。現在のトークン価格は最盛期のおよそ1/60です。

これを単純にSolanaのGSTトークンにあてはめて考えると、1 GST=$8.5くらいだったものが$0.14になる計算です。レベル19の靴で頑張って40分歩いて50 GST稼いで、$7.0(約880円)という稼ぎです…、あれ、そこまでバカにできない額に思えてしまいますね。

では、どこまでGSTがもつのか?

ここから先はどうなるか全く不明です。そもそも僕は1000万ユーザーは固いと考えていたので、「もしBTCの暴落がなかったら…」とか「もしBSCのGST価格にもっと運営が介入していたら…」など思うところはあります、が、こうなってしまったものはしょうがありません。

僕はAxie Infinityをプレイしたことがないのであまり語ることはできませんが、でも「Axieが楽しくてやめられない」という話はあまり聞いたことがないです。プレイヤーはお金のためにあまり面白くないゲームをやっていたという印象です。なので、お金が稼げなくなったら誰もがゲームをやめました。

しかし、STEPNは歩いたり走ったりすること自体にメリットがあります。仮に$0.1でも$0.01でもライフスタイルに染みついた習慣であれば、歩いたり走ったりするときにSTEPNを起動してGSTを稼ぐ人は一定数いるかもしれません。ということは、Axieと違ってSTEPNは終わらないんじゃないの?

と考えてしまいます。そこで少し現実的にシミュレーションをしてみました。すごく単純なモデル化をしたシミュレーションなので話半分に聞いてください。6月1日夜時点のレートです。

まず、GST価格がどこで決定しているか、Solanaでいくと取引高が一番大きいのはorcaだと思います。

この流動性は約$17m、この資金プールの中にGSTがいくつあるのかというと、$17Mの半分の$8.5M GST分で、だいたい1 GST=$1.07として約8,000,000 GSTです。

ちょっとここで豆知識なんですが、orcaはUniswap v2方式のAMMを採用しているので、流動性提供が増減しない限りGSTの数×USDCの数というのが常に一定です。(手数料は無視します) だから、GSTの数が2倍になるとUSDCの数が1/2になります、その仮定と計算を元に進めます。

では、1日に発行されるGSTトークンの数はどれくらいかというと、仮に40万人のユーザーがいるとして…ブームが去ってそれが1/4になったとして10万人、彼らが毎日平均50 GSTを稼いだとすると1日あたり5,000,000 GSTが発行されます。

もし、仮にすべてのユーザーが靴のレベルを上げたり、新しい靴を生むことなしに、稼いだGSTをそのまま売ることを続けてしまうと、だいたい1日でプール内のGSTの量は1.6倍くらいになって、どんどんプール内のUSDCは薄くなっていきます。(そうなると流動性は抜かれるのでもっと下げのスピードが速くなりますがここでは考えないものとします)

たった3日後にはプール内には23,000,000 GSTと2,780,000 USDCが残ります。この時のレートは1 GST=$0.12です。

7日後には1 GST=$0.035、40分歩いて$1.75稼げます。そろそろ見えてきたでしょうか。「GSTを稼ぐだけ」の人が増えれば増えるほど稼ぎの少なくなるのが早くなります。

  • スタート 8000 / 8000 1 GST=$1(1日の稼ぎ $50)
  • 3日後 23,000 / 2,782 1 GST=$0.12(1日の稼ぎ $6)
  • 7日後 43,000 / 1,488 1 GST=$0.035(1日の稼ぎ $1.75)
  • 30日後 158,000 / 405 1 GST=$0.0026(1日の稼ぎ $0.13)
  • 90日後 458,000 / 140 1 GST=$0.00031(1日の稼ぎ $0.016)

あくまで「仮に10万ユーザーがすべて売ったら」かつ「流動性が変わらなければ」の話です。たぶんGSTでレベルを上げて遊ぶ人は一定数いると思うことと、あと現実にはこれまでため込んでいた人が投げ売りしたり、流動性を抜く人が増えるのでこれ以上に急速に下げたりするかもしれません。

広告料収入が期待できるのでは?

仮に年間1000万ドル(10億円)の広告料収入があったとします。10万ユーザーで分けたら1人あたり100ドル/年ですね、つまり$0.27/日です。

運営の莫大な利益…GST buybuck&burnがあるのでは?

仮に運営の利益を全部GSTの買い戻しに突っ込んだとして、およそ1万ドル(130億円)程度…10万ユーザーで分けたら1人あたり1000ドル/年で、つまり約$2.7/日です。なおかつ絶対に突っ込むならGMTの方だと思います。GMTはユーザー数がどうなろうと1日の発行枚数が約82万枚と一定です。Confort靴、ようやく日の目を見るでしょうか?

Ethereumは…第四のRealmは…

ごめんなさい、そのへんよくわかりません。また爆発するかもですね。知らんけど。

まとめ

だいぶ目が覚めてきたでしょうか。これらの事実にきちんと目を向けて、そのうえでチャリンチャリン音を鳴らせる時間を増やすもよし、Runkeeperで快適なランニングライフを送るもよし、健康ロングでみんな仲良く暮らしましょう。

それではまた、DeFi~(@^^)/~~~

関連記事

コメントは利用できません。

Pickup Event

ピックアップ記事

ページ上部へ戻る