暗号資産の購入は、国内か海外かどちらがお得なんでしょうか?

おはようございます。手数料研究家のヒヨコロです。🐤

今日は、コミュニティであったこんな質問に答えていきます。

「暗号資産の購入は、国内か海外かどちらがお得なんでしょうか。ガス代、入金手数料、出金手数料など踏まえておねがいします」

まず海外の取引所には日本円を送金できない

まず海外の取引所には日本円を送金することはできません。
この時点で、お得とかではなく国内の取引所を外すことはできません。

なぜかというと、海外の取引所が日本人向けのサービスをすることは日本の法律では認められていないからです。「投資家保護のため」ということらしいのですが、世界最大手の取引所を使わせないのはただの意地悪としか思えません。

ということで日本円で暗号資産を買えるのは日本で金融庁の登録を受けている業者だけです。まずここで暗号資産を買う必要があります。

免許・許可・登録等を受けている業者一覧 : 金融庁 (fsa.go.jp) ⇒「金融会社」の項の「暗号資産交換業者

目的によって最適解が違う

さて、上記のことを踏まえたうえで、暗号資産を「何のために」買うかというところが重要です。考えられるのは次の3通りくらいでしょうか。

  • 購入した取引所でガチホ
  • 暗号資産支払い
  • NFT購入、DeFiなどで使う

購入してガチホ

ビットコインやイーサリアムなどのメジャー銘柄を買って持っておくだけであれば、日本の取引所が一番だと思います。探せばバイナンスよりも手数料が安いところもあるし、なにより日本の銀行への送受金ができ、日本円が使えます。

バイナンスやバイビットの取引手数料はメイカー/テイカーともに0.1%で、GMOコインの取引手数料はメイカー:-0.01%/テイカー:0.05%と、圧倒的にGMOコインが安いです。メイカー(指値注文で自分の立てた板が買われた場合)ならなんとマイナス手数料!

https://www.binance.com/ja/fee/schedule
https://coin.z.com/jp/corp/guide/fees/

肝心の単価比較ですが、GMOコイン、CoincheckとバイナンスをGoogleドル円レート換算とを比較すると、ほぼ誤差の範囲と思える差でした。

暗号資産支払い/送金

暗号資産支払いや、自分や他人のウォレットに送金をする場合も、日本の取引所が有利です。なんせGMOコインは出金手数料が無料です。

一方、バイナンスやバイビットではそれぞれ下の図のとおり、例えばビットコインでは0.0002 BTC(約580円)、ETHでは0.000768 ETH(約150円)の出金手数料がかかります。

https://www.binance.com/ja/fee/cryptoFee

NFTを購入したり、DeFiで使う

日本の取引所から、イーサリアムにはETHを、SolanaへはSOLを直接送金することができます。(2022年11月からMATICも直接送金できるようになる予定です⇒SBIVC「新規銘柄の取扱い開始のお知らせ」
しかし、PolygonやBSCなどのブロックチェーンには、現在はまだ日本から直接送金することができません。
一方で一部の海外取引所からだと直接送受金することができます。これはめちゃくちゃ便利です。

https://www.binance.com/ja/fee/cryptoFee

【海外取引所ルート】

なお、日本の取引所から直接上記のようなチェーンに送金できるのは、今のところ次のリストのとおりです。

  • Polygon(MATIC):SBI VCトレード(新)(11月から予定)
  • Solana(SOL):FTX Japan、GMOコイン、SBI VCトレード(新)

海外取引所を使わない場合は、いったんイーサリアムに送金してからブリッジを使うことになりますが、一般的にはブリッジを使うと手数料は高くなり、かつ事故の確率が上がります。

【ブリッジを使う場合】

番外編1:クレカ購入

国内取引所を抜きにするわけにはいかないと言ったばかりなのですが、国内取引所を使わないで暗号資産を買う方法は実はあります。少し手数料はかかりますが、海外の取引所でクレジットカードもしくはデビットカードを使えば暗号資産を購入することができます。

https://www.binance.com/ja

2022年10月25日にバイナンスで試してみたところ、僕が3枚持っているVISAカードのうち、1枚は使用不可でしたが、残り2枚は使えました。2%程度のスプレッドと、1回あたり200円の手数料がかかりました。追加の手数料がかかる場合もあるそうですが、僕が使ったPayPayカードではかかりませんでした。

番外編2:JPYC利用

他にも、日本円のステーブルコイン「JPYC」を利用する方法もあります。JPYCは法律上は暗号資産ではなく、金券のようなものだそうです。ですが、ブロックチェーンのトークンなので、一部のDEXでETHやMATICなどに交換することができます。購入方法は次のとおり。

https://app.jpyc.jp/

JPYCの受け取りは、現在つぎの6つのネットワークでできます。

今回はPolygonに送ってみました。10,000円で10,000 JPYCが注文したネットワークに送金されます。なんと10分ほどで届きました、しかもおまけの0.05 MATICももらえました。早さと親切さに驚きです。

ちなみに、10月26日現在、みんな大好きガスレスモードのDFYNにはJPYCの流動性はありませんでした。使う人は一定数いると思うので、わずかですがJPYC/MATICプールを作っておきました。0.05 MATIC程度のごくわずかなガス代ゲットのためにしか使えません。0.1 MATIC以上の交換には必ずUniswapなど流動性が十分あるDEXをお使いください。

https://exchange.dfyn.network/#/swap

国内取引所の手数料一覧表

暗号資産を買う目的は人それぞれですが、今のところ日本の暗号資産取引所はGMOコイン一強といっていいと思います。

この記事内でGMOの例ばかり出しているのはなぜか、次の表の数字を見るとわかると思います。買ってガチホ/送金専用/積み立て暗号資産など、どれをとってもGMOコインが一番お得です。

とはいっても微々たる差なので、始めないよりはコインチェックでも始める方が良いですし、もう取引所の口座をすでに持っているならわざわざ新しくGMOを作る必要もありません。

手数料なんて細かいことを気にするより、大きな目標の方を大事にするべきです。

2022年4月の法改正により、ほとんどの取引所が18歳から口座を持てるようになっています。現在のところ、なぜかGMOコインだけは20歳以上しか口座開設できないようです。早くできるようになってほしいですね。

販売所と取引所

あと、基本過ぎて言い忘れていましたが、暗号資産の売買のしかたは「販売所形式」と「取引所形式」があります。暗号資産取引所の中に「販売所」と「取引所」というやり方があるのでややこしいですね。

ここから暗号資産取引所のことを「お店」ということにします。

販売所というのはお店が暗号資産を仕入れて、在庫をお客さんに売っています。暗号資産は価格が変動するので、ちょっとやそっとではお店が損をしないように、買値よりまあまあ(4%~10%くらい)高い価格で売り出します。ブックオフとかそんな中古屋さんのお店のイメージですね。

取引所というのは、売りたいユーザーが買いたいユーザーに直接売ることができます。お店は少しだけ(0.01%~0.1%くらい)手数料をとりますが、こちらの方がだんぜん安いです。メルカリのようにユーザー同士が直接売買するイメージです。

販売所での売買は簡単

販売所での買い方は簡単です。例えば1万円分ビットコインを買いたいなら、①BTCを選び、②「金額指定(円)」を選び、③1万円と入力すればいいだけです。(お店によります)

GMOコインの販売所の例

取引所の売買はちょっと難しい

一方、取引所の買い方はちょっと難しいことが多いです。まず「成行」と「指値」を選びます。

成行は今ある板ですぐに売買すること。
指値は自分で板をたてるか、すでにある「指値より有利な板」を使うことです。

どちらが簡単かというと難しいところですが、指値だと「概算取引額」が表示されることが多いので、指値が簡単と感じる人が多いのではないかと思います。日本円で買う時は、普通「○円分」買いたいって考えますから。

GMOコインの取引所の例

ただし指値の場合は金額を入力する必要があります。狙った金額で必ず買えるわけではないのですが、あまり欲張らずに、買いのときは高めの金額、売りのときは安めの金額を入れるとすぐに取引が成立するでしょう。もちろん、狙った金額を入れてじっくり待つこともできます。

成行だとすぐに取引が成立する代わりに、場合によっては不利なレートでの交換になるかもしれません。

GMOコインの取引所の例

例えば上の画像のような状態だったとします。青い数字が売り板で、赤い数字が買い板です。

ここで0.001 BTCを買いたい場合は、成行で買っても指値で買っても同じです。2,881,000の単価で0.001 BTC=28,881円分のBTCをすぐに買うことができます。

しかし、例えば0.5 BTCのようにちょっとまとまった量を買いたい場合は、成行と指値で違ってきます。

①の売り板は数量が0.0023 BTCしかないので欲しい数量には足りません。でもとりあえずこれを全部買います。

指値の場合だと、また2,881,000円以下の単価の板がでてくるまでじっと待ちますが、成行の場合だと次の板も、次の板もどんどん買っていきます。最後の⑩の板でようやく0.5 BTCに達します。

結果、狙った単価2,881,000円×0.5=1,440,500円では買えず、608円(0.042%)高い1,441,108円で買うことになります。もっと数量が多ければ思ったよりずっと高い価格になりますので、たくさんの数量を買う時には注意が必要です。

まとめ

というわけで、「暗号資産の購入は、国内か海外かどちらがお得なんでしょうか」という質問に答えました。

  • 国内の暗号資産取引所は必要
  • しかも、国内の取引所(GMOコイン)の手数料は海外のに比べて安い
  • 海外の取引所は、いろんなブロックチェーンを使いたいなら持っておくと便利
  • カードで購入やJPYCを使った銀行振込での購入もある
  • 販売所で買う時には、簡単な「販売所形式」と、お得な「取引所形式」がある

というわけで、暗号資産を買う目的とか自分の性格とかによって、最適解はいろいろ異なるというお話でした。何かのお役にたてたらうれしいです。

それではまた、DeFi~(@^^)/~~~

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