【初心者注意】暗号資産(仮想通貨)バブルで気を付けるべきこと。怪しい情報商材の事例も解説
本記事は一般的な情報提供のみを目的としています。
投資判断の是非を判断するために利用されるものではなく、会計・法律・税務に関するアドバイスや投資を推奨するものではありません。
本記事では、暗号資産(仮想通貨)バブルが起きたときに気を付けるべきことを解説していきます。
特に、初心者は注意が必要です。
そもそもですが、バブルが「100%来る」ということはありえません。
過去の事例から「100%来る」と言っていると推測されますが、世の中に絶対はありません。
自分の頭で考えることが重要です。
- 本記事で分かること
- ・初心者が注意するべき4つのポイント
・怪しい情報商材の事例
・仮想通貨の価格は偽れてしまう
初心者が注意するべき4つのポイント
暗号資産(仮想通貨)バブルについて、X(旧Twitter)で語られることが多くなってきました。
そんな時に注意すべきポイントを3つ紹介します。
- 人の情報を鵜呑みにしない
- 自分で調べる
- 素性が分からない人の話は注意する
- FOMOに駆られないようにする
- FOMOとは?
- 取り残されそうな不安感の事。たとえば、ビットコインが上がっている!という情報を聞いて、自分が取り残されていると感じてしまう状態のことをいう。
人の情報を鵜呑みにしない
危険な考え方があります。
「この人が言っているから大丈夫だろう」
この考え方は絶対にやめましょう。
そもそもですが、暗号資産に関わらず、人の情報を鵜呑みにするのは良いとは言えません。
暗号資産など、これから普及していくであろう最先端のテクノロジーは、詐欺が多いのも事実です。
そして、暗号資産は自分で管理するので、ハッキングやフィッシング詐欺に遭ったら取り返すことはできないと考えていいでしょう。
当たり前の考え方ですが、「インフルエンサー」とは言えども、所詮は人間です。
失敗は誰にでもあります。
資産を失っても誰も助けてはくれません。
自分で調べる
Cryptoの世界では、こんな言葉があります。
“Don’t Trust. Verify.”
直訳すると、「信用するな。検証しろ。」です。
ブロックチェーン(パブリックチェーン)は、コードが公開されています。
つまり、自分でコードを調べることができるわけです。詐欺のコードも見れます。
しかし、エンジニアでない限りは検証をするのが難しく、ほとんどの人が内容を検証することは困難です。
「検証しろ」ができないとしても、「信用するな」はできますよね。
時間がなくて無理な場合は仲間に助けを求めても良いと思います。
もちろん、それも自己責任です。
素性が分からない人の話は注意する
こちらも当たり前の話なのですが、X(旧Twitter)を見ていると、こんな現象が起きます。
フォロワーが多い=信頼できる
SNS特有の現象かと思います。
実際に、フォロワーは買えます。
フォロワー数が実績になるのは間違いありませんが、フォロワーが買える事実を知っておくだけでも防御力が上がります。
フェイクフォローをチェックするサイトもあるので、フォロワーを買っているかの確認も可能です。
フェイクフォローをチェックするサイト:twitteraudit
FOMOに駆られないようにする
先ほども説明した通り、取り残されそうな不安感の事をFOMO(fear of missing out)と言います。
体感したことがない人にイメージをしてもらうのは難しいです。
例を出します。
「ビットコインが3倍の価格に!」
「○○という仮想通貨が30倍の値上がり!」
「100ドル預けただけで100万円以上の利益に!」
という情報を聞いて、どう思いますか?
「ありえないでしょ」と思うかもしれませんが、実は一つだけ本当の話です。
2023年12月7日に、「JTO」という仮想通貨がエアドロップされました。
- エアドロップとは?
- 仮想通貨などのトークンを無償配布するもの。プロジェクトの条件を満たした場合に貰える可能性がある。
JTOを発行しているのは、「Jito」というプロダクトです。
こちらのdapps(ブロックチェーン上のアプリ)に100ドル(約15,000円)預けていただけで、最低100万円分の「JTO」がエアドロップされました。
「最低100万円」なので、数千万円のエアドロップを手にした方もいます。
X(旧Twitter)で「JTO エアドロ」と検索すると、多くの事例がでてきます。
詳しくは、以下の関連記事で詳細を確認してみてください。
関連記事:暗号資産JTOがエアドロップを開始。BINANCEやBybitに上場で価格高騰か。
いかがでしょうか?
心がザワついて「欲しいな……。」と少しでも思ったら、FOMOに駆られています。
ここで、いかに冷静になれるかです。
エアドロップを狙うのは時間と資金が必要です。
今回のJTOの事例では、約15,000円を預けるだけでした。
しかし、エアドロップを手にする人たちは、どんなに少なくとも10個はエアドロップ狙いで動いています。
よく分からないプロダクトに、合計20万円以上預けることができますか?
多くの人ができないです。
エアドロップを貰える人は、自分でリサーチして、多くの時間とお金を使っていることを頭に入れておいてください。
怪しい情報商材の事例
「怪しい情報商材が出てきたら、バブルの入り口」という人もいます。
今回は、2023年12月27日にX(旧Twitter)で炎上していた事例を紹介します。
「仮想通貨アカデミーPRO」という情報商材サイトです。
サイト:仮想通貨アカデミーPRO
こちらの事例では、「運営メンバーとして勝手に名前を入れられていた」という方が出てきました。
情報商材を悪だとは思いませんが、悪質だと感じるのは勝手に人の名前を使用して運営メンバーを偽装したとされている事です。
サイトウシ(@0kcalkeiichi)氏のX(旧Twitter)の投稿の画像を2枚貼ります。
画像を見て分かるように、勝手に運営メンバーとして名前を使用されていたとされる方が激怒しています。
そんな「仮想通貨アカデミーPRO」はどのような情報商材なのかを解説します。
仮想通貨アカデミーPROとは?
暗号資産についてX(旧Twitter)やYouTubeで配信されている、osa(@osa3210)氏が運営するアカデミーです。
仮想通貨アカデミーPROでは、osa氏の仮想通貨戦略を全て教えるとされ、「爆益を狙いましょう」というものです。
画像を見て貰えれば分かるとおり、「1万円を500万円以上に増やし」かつ「日給3万円も実現できる」というアカデミーとなっています。
また、サイトを読み進めていく中で、3つのプランがありました。
- ゴールド
- プラチナ
- ダイヤモンド
一番安いゴールド価格でも25万円という金額です。
こういう時に見るべきなのは、過去の実績です。
実績がなくとも何とでも言えてしまいます。
運営者は本当に実績があるのか?
仮想通貨アカデミーPRO運営者の実績は?
仮想通貨アカデミーPROの運営者はosa(@osa3210)氏です。
サイトで、実績を公開されています。
リンク:https://x.com/osa3210/status/1713865815546855699
リンク:https://x.com/osa3210/status/1713911810183790651
X(旧Twitter)でのアンケートの反応を見ると、利益が出た方は多くいるようです。
すべてをお伝えするのは難しいので、気になった方は仮想通貨アカデミーPROのサイトを読んでみてください。
次は注意ポイントです。
悪質な言い回しに注意が必要
一番気をつけるべき所で、かつ、見分けるのが難しいのは「嘘と本当を交えていること」です。
今回の仮想通貨アカデミーPROのサイトの中で、「嘘ではないけど本当でもない」情報を見つけました。
以下の画像をご覧ください。過去のビットコインの価格をまとめた画像です。
たとえば、2018年から2021年の価格を見ていきましょう。
2020年の5月が最高値で69,044ドルとの記載があります。
まずは、ここを調べてみましょう。
出典:CoinGecko
2020年5月4日の価格は、約8,888ドルです。
つまり、2020年の半減期の価格を示していないことが分かります。
それでは、2021年のビットコインの価格を見てみましょう。
出典:CoinGecko
2021年11月10日の価格が1番高く、約67,145ドルです。
仮想通貨アカデミーPROに記載されているビットコイン価格の方が、やや高いことが分かります。
次は、当時の1ドルあたりの日本円の価格を見てみます。
出典:七十七銀行
約113円です。
ここで、仮想通貨アカデミーPROのサイトに記載されていた、日本円の金額を見てみます。
「日本円で1035万円」とありますね。
ここまで出した情報をもとに、精査してみましょう。
- 2021年11月10日時点のビットコイン価格
- ・1ビットコイン=約67,145ドル
・1ドル=約113円
67,145×150=7,587,385(約760万円)
仮想通貨アカデミーPROでは、「日本円で1035万円」とありました。
実際の価格は、約760万円です。
1035-760=275
仮想通貨アカデミーPROで記載されていた金額と、実際の価格で約275万円の開きがあります。
悪質としか言いようがありません。
おそらく、1ドル=150円換算で計算されたことが推測されます。
- 偽りの2021年11月10日時点のビットコイン価格
- ・1ビットコイン=69,044ドル(仮想通貨アカデミーでの記載額)
・1ドル=約150円
69,044×150=10,350,600(約1035万円)
1ドル=150円換算で計算されたことが分かるかと思います。
以上のように「ほぼ嘘だけど本当のように見える」言い回しは、実際にあります。
これは仮想通貨アカデミーPROに限った話ではありません。
また、仮想通貨はボラティリティ(価格変動)が激しいです。
「1日で〇万円」というのは、本当にその日限りの可能性があります。
ビットコインでさえ、見せ方を変えれば約275万円も価格を偽ることができます。
もしかしたら、運営者は当時の価格を知らなかったのかもしれません。
2021年のビットコインの価格(日本円建て)を知らなかった人が運営しているアカデミーに、25万円を払って学ぶかどうかを決めるのは自分自身です。
まとめ
本記事では、暗号資産(仮想通貨)バブルが起きたときに気を付けるべきことを解説しました。
冒頭にも言いましたが、バブルが「100%来る」ということはありえません。
過去の事例から「100%来る」と言っていると推測されますが、世の中に絶対はありません。
フィーバータイムも「100%来る」ことはありません。
- まとめ
- ・初心者が注意するべき4つのポイント
・怪しい情報商材の事例
・仮想通貨の価格は偽れてしまう
そもそもですが、仮想通貨アカデミーはグレーではないかとも思います。
投資助言にあたる可能性もあるし、インサイダー取引にもなり得ます。
自分の頭で考えましょう。
以下の画像を見てください。
時間のカウントダウンは、人の焦りを生みます。さらに、「先行販売」というワードを入れることにより、焦りを加速させます。(FOMO)
そもそもですが、自分で勉強できる人はこの手の情報商材を購入しません。
「情報商材が悪」だとは思いません。
手口が悪質であり、その傾向が強いのが情報商材というだけです。
「今出回っている物は私も関わっています。」とありますが、運営されているのはosa氏なので、筆者はこの言い回しに違和感を覚えました。
さらに、以下の画像をみてください。
2023年12月29日時点で、X(旧Twitter)での更新は継続されています。
もしかしたら、仮想通貨アカデミーの申し込みが終了した後に更新をしないのかもしれません。
検証が必要ですね。この検証は簡単です。
X(旧Twitter)やYouTubeを見れば、本当に更新していないかを検証できます。
簡単に信用するのはよくありません。筆者の考えが強く出た、このまとめすら信用しないくらいがちょうど良いかと思います。
“Don’t Trust. Verify.”(信用するな。検証しろ。)
画像ソース:仮想通貨アカデミープロ