【NFT市場を変革?】「Flooring Protocol」のメカニズムを解説

本記事は一般的な情報提供のみを目的としています。
投資判断の是非を判断するために利用されるものではなく、会計・法律・税務に関するアドバイスや投資を推奨するものではありません。

NFT市場は日々進化していますが、特に注目を集めているのが「Flooring Protocol」です。
「NFTの流動性」という課題に真正面から取り組むプロジェクト。
このプロジェクトは、NFTの流動性を高めるだけでなく、NFTの価格による参入障壁の課題解決にも挑戦しています。
「Flooring Protocol」の仕組みについて詳しく解説するので、最後まで読み進めてください。

本記事で分かること
・Flooring Protocolとは
・Flooring Protocolが作られた理由
・Flooring Protocolの仕組み
・NFTの預け入れ先について
・独自トークンの $FLC について
・μ(マイクロ)トークンの特徴
・対象となるNFTプロジェクト

Flooring Protocolとは何か?

「NFTを分割してNFTの流動性を高めるプロジェクト」です。
分割にはトークンが使用され、NFTを1つ預け入れることで100万のトークンに分割されます。

出典:あしな(@web3bloger)氏のX投稿より

預け入れているNFTプロジェクトの価格が上昇すれば、トークンの価格も上昇します。
逆に言えば、NFTの価格が下がった場合はトークン価格も下がります。

Flooring Protocolが作られた理由は?

プロジェクトが作られた理由は「NFTの流動性を高めるため」ですが、もう一つあります。
もう一つの理由は、参入障壁の高さの解消です。
特に海外のNFTは価格が高く、日本に比べて価格が一桁違います。
日本と海外でどれくらい価格差があるのか。
比べてみましょう。

海外NFTと国内NFTの価格差

Flooring Protocolに対応している「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」と日本のプロジェクトを比較します。
国内ダントツの取引量を誇る 「CNP / CryptoNinja Partners」と価格を比較してみましょう。
価格は2023年10月20日時点のもので、ETHは23万円で計算します。

  • Bored Ape Yacht Club(BAYC):26ETH(約600万円)
  • CNP / CryptoNinja Partners:0.6ETH(約14万円)

Bored Ape Yacht Club(以下、BAYCとする)の価格はこちら👇

CNP / CryptoNinja Partnersの価格はこちら👇

海外のNFTプロジェクトの参入障壁が高いことが分かります。

Flooring Protocolの仕組み

冒頭でも触れたとおり、Flooring Protocolは「BAYC」のような高額のNFTをトークンで分割します。

・1つのNFT=100万μ(マイクロ)トークン

例を挙げながら説明します。

BAYCを預け入れた場合
①BAYC所有者がNFTを預け入れ、NFTはトークンになる
②NFTはμBAYCというトークンに100万分割される
③分割されたトークンを第三者が購入可能になる

現在は「Flooring Protocolのサイト内だけ」ですが、今後は暗号通貨取引所やDEXでやりとりできる可能性があります。
NFTの預け入れ先は2種類です。

  • Vault(ヴォールト)
  • Safeboxes(セーフボックス)

それぞれ解説します。

NFTの預け入れ先 ①Vault(ヴォールト)

Vault(ヴォールト)とは、NFTを預け入れる保管庫のような場所です。
先ほど解説したとおり、NFTを預けると100万μトークンに分割されます。
預け入れたユーザーはNFTの所有権を失い、プロトコルが所有権を得る仕組みです。
BAYCを預け入れた場合は、100万μBAYCトークンに分割され、トークンでのやり取りが可能になります。

NFTの預け入れ先 ②Safeboxes(セーフボックス)

Safeboxes(セーフボックス)とは、Vault(ヴォールト)と同じく、NFTを預け入れる場所です。
Vault(ヴォールト)との違いは、NFTと紐づいたKey(鍵)を所有している限り、NFTの所有権を失わないことです。
持っているNFTを出品するイメージですね。
トレーダーはSafeboxes(セーフボックス)の保管期限が切れたとき、Key(鍵)をオークションで競り落とすことでNFTの所有権を入手できます。

トレードに使用するのは、独自トークンの $FLC です。

独自トークンの $FLC とは何か?

NFT預け入れのユーティリティで貰えるトークンです。
Safeboxes(セーフボックス)を使用する場合、$FLC をステーキングする必要があります。
「ステーキングすることでVIP特典にアクセスできる」とされていますが、特典は発表されていません。

μ(マイクロ)トークンの特徴

NFTを預け入れた時に貰えるμトークンは、ERC‐20の規格です。
つまり、ETHやUSDCと交換可能ということになります。
各プロジェクトのトークン価格が上がれば、DEX上のやり取りで利益を得る可能性があります。

Vault(ヴォールト)とSafeboxes(セーフボックス)の比較

  • Vault(ヴォールト):フロア価格のNFT向け
  • Safeboxes(セーフボックス):フロア価格よりも高い価値のある(希少性の高い)NFT向け

なぜ「フロア価格向けの預け入れ先」と「そうではない預け入れ先」があるのか。
解説します。

Vault(ヴォールト)はフロア価格のNFT向け

フロア価格向けな理由は、Vault(ヴォールト)の中にあるNFTの取り出し方にあります。
例えばBAYCを預け入れていた場合、100万μBAYCトークンをBurnすることで交換可能です。
Vault(ヴォールト)の中のBAYCからランダムで交換されます。
選ぶことはできません。

Vault(ヴォールト)にNFTを預け入れるときに、フロア価格よりも希少性が高いNFTを預け入れるとします。
そうなると、取りだすときにフロア価格よりも高いNFTが手元に来る可能性がありますよね。
以上の理由から、希少性の高いNFTを預け入れた人が損をする構造になっています。

では、希少性の高いNFTを預け入れることはできないのか。

ここでSafeboxes(セーフボックス)の利用価値がでてきます。

Safeboxes(セーフボックス)は希少性の高いNFT向け

Safeboxes(セーフボックス)は、NFTの価値を2つに分ける事ができます。
下の画像をみてください。

フロア価格と希少なNFTの価格差は「Safeboxes key」という形で、自分のSafeboxes(セーフボックス)に保管されます。

Safeboxes(セーフボックス)の中を開けられるのは「Safeboxes key」を所有している人のみです。
つまり、「Safeboxes key」と100万μトークンが必要になります。
μトークンはDEXでやり取り可能になる予定です。

なにもせずNFTを所有しているよりも、流動性が出ることでNFTの活用の幅が広がります。
μトークンが流通したとして、それをどの通貨にスワップ(交換)できるかで、利用価値があるかどうか決まります。

対象となるNFTプロジェクトは?

2023年10月19日にBAYCが追加され、2023年10月20日時点では以下の4つのプロジェクトが対象です。

対象となるNFTプロジェクト
・BAYC
・Pudgy Penguins
・y00ts
・Azuki Elementals.

まとめ

本記事では、「Flooring Protocol」について解説しました。

本記事まとめ
・Flooring Protocolとは
・Flooring Protocolが作られた理由
・Flooring Protocolの仕組み
・Vault(ヴォールト)とSafeboxes(セーフボックス)について
・独自トークンの $FLC とは
・μ(マイクロ)トークンの特徴
・対象となるNFTプロジェクト

海外のNFTプロジェクトの価格が高すぎて手が出なかった方も、Flooring Protocolによって僅かなNFTの所有権を得ることができます。
新しいプロジェクトを触ってみる体験価値も大きいかと思います。

参考画像:公式サイトあしな氏の投稿

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