海外の取引所と日本の銀行間の資金移動にかかる手数料
- 2022/2/17 06:42
- ヒヨコロ
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おはようございます、ヒヨコロです。🐤
今日は、海外の暗号資産取引所から日本の銀行の間の資金移動にかかる手数料についてです。
2022年2月の段階では、日本の取引所から直接入出金できるのは高級チェーンであるイーサリアムくらいなので、庶民はどうしても海外の暗号資産取引所を通さないとNFTやMove&Earnなどいろんな楽しいサービスを使うことができません。なんとか日本の取引所も取り扱う暗号資産を増やしてほしいなと願いながら、今日のお話を進めていきたいと思います。
ルート概略
というわけで今日のルートはこちらです。
海外の取引所から日本の暗号資産取引所に送金するときは、当たり前ですが日本の取引所で取り扱いがある暗号資産しか送金できません。僕が知る限り、BTC、ETH、XRP、LTCくらいはどの取引所も取り扱いがありますが、MATICやSOL、BNBなどを取り扱っているところはありませんので、まず①の手順が必要になります。
海外の取引所での交換と送金
では、何に交換するかです。あ、スタートにMATICと書いてしまっていますが、ここはSOLなりBNBと読み替えてください。ようするにブロックチェーンから送金された暗号資産です。これを何に交換するかというと、②の手数料が安いもので、できるだけ安定な資産です。ここの手数料はおおよそ以下のとおりです。(2022年2月のレート、Binanceの例)
- BTC…2500円
- ETH…2250円
- XRP…24円
- LTC…13円
ということで、XRPかLTCを送金用の通貨にすればいいと思います。特にXRPはもともとブリッジ通貨(送金用の通貨)として設計されているので、送金にかかる時間も圧倒的に短いので僕はよくXRPを使っています。
あなたがお金もちの場合
僕のような庶民の場合は、取扱金額がそこまで大きくないので上のようにXRPやLTCが一番お得になりますが、1000万円以上の送金をする場合には少し違ってきます。参考までにどうぞ。ああ、僕は今大金持ちのためにこの部分を書いています。つらみ…
何が違ってくるのかといいますと、実際にやってみるとわかりますが実は①でXRPやLTCに交換したい場合、2回の交換をしないといけないんですね。どういうことかといいますと、MATICから交換できるのは、BTC、ETH、USDCなどの超メジャーな通貨にしか交換できないのです、だから一度BTCやETHなどに交換して、次にそれをXRPやLTCに交換するという手順です。
めんどくさいのもそうなんですが、手数料も当然2回分かかります。手数料とは交換する資金の額のおよそ0.1%です。例えば1000万円だったら1万円の手数料が2回かかり、2万円とられます。
だんだん見えてきましたね。はい、そうです、ここでETHに交換すると手数料が1回分でよくて、そのまま日本の取引所に送金できます。ETHの送金手数料は額によらず一定で2250円程度なので、ETHで送金する方が特になります。
ここで損益分岐点は、ETHの送金手数料(Binanceの場合0.00625 ETH)が0.1%にあたる金額、つまり0.00625 / 0.1%=6.25 ETH以上の送金をする場合は送金用通貨に交換せず、ETHのまま送金する方が良いということです。
日本の取引所での交換
そして、③では「販売所形式」と「取引所形式」があります。販売所の方が簡単なのですが手数料が安いのは「取引所形式」なので、ちょっと難しくてもこちらを選んだ方がお得です。
取引所を選ぶだけで手数料的には勝ち組なのですが、今日はさらにちょっと突っ込んだ手数料のお話をしてみます。指値か成行か、もうちょっとちゃんと説明するとMakerになるかTakerになるかです。
MakerとTaker
Makerとは取引板を作成した人、つまり指値注文を発注した人です。
Takerとは、他のユーザーがたてた板の取引相手になった人、つまり「成行注文をした人」か、「指値で発注しようとしたけど、自分の指値より有利な板がすでにあったからその板をとった人」です。
一般的に、取引所はMakerに板をたくさんたててもらって、取引を増やしたいので、Makerにインセンティブを与えることが多いです。例えばGMOコインではTakerでは通常0.1%の取引手数料をとっているところ、板をたててMakerになってくれる人にはなんと-0.01%とめちゃお得な手数料の設定をしています。
例えば取引所に上の図のような板が並んでいるとして、自分が「0.05 BTCの売り、単価500万円」という注文を出したいとします。この板をたてることができればその時点でMakerになれるのですが、もしかしたら下の図のように直前に他の人の注文が入ってしまうかもしれません。
そうすると、自分はTakerとなってしまい、手数料を支払うことになります。この例ではMakerとして0.05 BTC×500万円=250,000円で売るつもりでしたが、Takerになることによって、0.05 BTC×500.01万円=250,005円で取引が成立する代わりに0.1%(250円)の手数料を支払わないといけないということになります。
これを避けるために、取引所によっては「Post only」という注文を出すことができます。そうすると、Takerになってしまう自分の注文は無効になります。そうすると必ずMakerになれるメリットがある一方で、デメリットもあります。
例えば、「500 XRPの売り、単価100円」で注文しようとしたところ、「単価100.2円」の買いの割り込みが入ったとします、500 XRP×100円=50,000円でMakerになるつもりでしたが、Takerになることで500 XRP×100.2円=50,100円で取引が成立する代わりに0.1%(50円)の手数料が発生します。この場合はむしろTakerの方が有利ですから、必ずしもTakerになると損だというわけではないというのが面白いところですね。
最後に、取引所に日本円があっても直接ATMなどで引き出すことはできないので、④の手順で銀行に振り込みをします。ここでの手数料は探せば無料の取引所があります。例えばGMOコインなどです。無料というのは不健全で持続不可能なように思いますが、僕は無料のうちはと割り切ってGMOコインを使っています。GMOのほかにも、BITPointやDMM Bitcoinなどが同じく銀行への振り込み手数料が無料ですが、その他の部分(取引手数料や送金手数料など)でGMOコインに比べて魅力が少ないため、僕は使ったことがありません。
日本の取引所の手数料の一覧表をまとめたので貼っておきます。参考にしてください。
Bitpointの板取引の不思議
Bitpointの取引所形式の欄に※印がついているのは、限りなく怪しい動きをしているからです。
Bitpointは取引手数料が無料なので、どこで儲けているんだろう? と心配になっていろいろ儲けどころを探していたら、取引所に謎のゾーンがあることに気づきました。
買い(緑)の最高値と売り(赤)の最安値の間に2万円くらいの妙なゾーンがあるのがわかります。1時間ほど眺めていましたが、この価格差は2万円〜5万円程度で変動し、解消されることはありませんでした。
もちろん、このような「謎ゾーン」は他の取引所では見られません。
試しに自分で板を立ててみるとしっかりと立ちます。
そして、立てた板が「現在値」より少し高くなるとすぐに約定されました。2回実験してみましたが、2回とも「現在値」より少し高くなったタイミングでした。
つまり、ちゃんと設定すればほぼ現在値付近で買えているんだから、そこまで文句はありません。しかし、買い注文の価格は「売り価格の最安値」にセットされていて、油断するとこの価格のまま注文してしまいそうです。
買いと売りの差(謎のゾーン)は0.4%〜1.0%程度です。システムで何らかの操作をしてここを利益にしているのかもしれない、そう考えるのが自然だと思いました。
Liquid by QuoineでSOLの取り扱い開始
ビッグニュースです、日本の取引所でもSOLの取り扱いが2月15日に開始しました。早速使ってみましたが、1 SOL=11,500円程度で、ちょっとチャートはあやしいもののBinanceと比べて同じくらいのレートでした。取引手数料は0.1%、もちろんSolanaへの送金もできて、送金手数料は無料! これはとても良さそうです。
おすすめ…といえるかわかりませんが、とりあえずSOLの取引ができるのは日本ではここLiquid by Quoineしか選択肢がありません。STEPNerには朗報ではないでしょうか。
※ちなみに、僕は1週間ほど前に口座を開設し、資金を入れようと本人確認を済ませて申し込んでいるのですが、まだ本人確認中のままいっこうに動きがありません。めちゃめちゃ混んでいるのでしょう。
まとめ
さて、今日の内容は以上です。なにかお役にたてれば嬉しいです。
海外の取引所から日本の取引所へは、6.25ETHくらい(240万円くらい)を中心に、それより少ない金額であればXRPやLTCなどの通貨で送金するのがお得です。それ以上でしたらETHかBTCで送金するほうが交換手数料の分お得になります。
そして、日本の取引所はクセがあるところがあるので、僕のおすすめはGMOコインです。(回し者ではありません)
そしてつい一昨日の2月15日から、日本の取引所でFTT、SOLの取り扱いが開始され、Solanaへの直接送金ができるようになりました。海外取引所の経由なしで主要なブロックチェーンに行けるのはとても良きことだと思います。今後もMATICやBNBの取り扱いがでることを期待します。
それではまた、DeFi〜(@^^)/~~~