NFTにかかる手数料

おはようございます。手数料研究家のヒヨコロです。🐤

僕がこのNFT NEWS Japan.さんに記事を書かせていただくようになってからはや3か月以上たちました。書いた記事は15本。しかし驚くことに、そのタイトルのどれにも「NFT」というワードが入っていませんでした。

「NFT NEWS Japan.なのに!」

ほんとにごめんなさいとしか言いようがありません。

というわけで今日はNFTにかかる手数料のお話をしたいと思います。僕はこのNFTの手数料って結構高いんじゃないかなと思っていて、最もメジャーなNFTマーケットプレイスであるOpenSeaが2.5%の手数料をとっているので、どのように切り開くのかは難しいものの、ここはねらい目じゃないかな、つまり、新しいNFTマーケットプレイスが虎視眈々と次のメジャーの座を狙っているんじゃないかなと思っています。

ですが、まずその前に、NFTにかかる手数料の安さから説明していきたいと思います。普通に考えて、ものをマーケットに出品するその手数料が2.5%って信じられないくらい安いんですよね。

クリエイターが作品を売るためにかかる手数料、費用

昭和(Web0)

ほんの少し、そうですね、昭和の時代までさかのぼってみますと、クリエイターが作品を売るためにかかる手数料はべらぼうに高いものでした。

ひとつの例でいうと、作家さんは本の売り上げの1割程度しかもらえないといいます。仮に1000円の本が1000冊売れたとして、売り上げは100万円なのですが、作家さんに入るのは10万円です。残りの90万円は編集、印刷、製本、流通などに使われます。

また、絵画だと個展を開くためにレンタルスペースを借りたり広告をうったりでけっこうな固定費がかかります。作品が何十万円も売れたとしても、半分くらいは費用でもっていかれるという世界です。

そんなこんなで、クリエイターが個人で自分の作品を購入者に届けるというのはなかなか難しい世界でした。企業が個展を開いたり、出版社が作品を本にして世間に流通させないといけなくて、そのためには企業に認められるくらいの一握りのクリエイターにならないといけない、そんなスタート地点に立たないと食べていけないのが当たり前の世界だったのです。

平成(Web2)

少し時がすぎ、インターネットとクレジットカードが広がって、その上でお金のやり取りが簡単にできるようになると、日常の買い物から始まって、音楽、映像、アート作品もネット上で売り買いすることができるようになってきます。

アマゾンは書籍の販売に革命を起こしました。「本は定価販売」という常識を破り、配送料を含めても本屋で買うよりも安い。そしてKindleという電子書籍のプラットフォームを作りました。Kindleでは作家さんは売り上げの30%、アマゾンの専売にするなど売り方によっては売り上げの70%を得ることができます。

また、ヤフオクやメルカリなどのシステムを使って芸術作品をオークション形式で出品することも可能となり、そうなると10%程度の手数料で作品を売ることができるようになりました。また、デジタル作品でしたら、ココナラやBOOTHなどでは5.6%~22%程度の手数料で販売ができます。

昭和の時代と比べると、人に頼ることなく個人が自動化されたプラットフォームを利用することができるようになったぶん、大きな進歩だといえます。

令和(Web3)

令和はクレジットカードからPayPay、つまり電話回線を使った古い金融ネットワークシステムから、デジタルネイティブで効率的なネットワークを使った金融へと移っていきます。やがて暗号資産がPayPayにとって代わるか、PayPayが暗号資産になるかのどちらかだと僕は考えています。

クレジットカードの世界では、どんなに手数料を安くしても、5%より安くできません。クレジットカードの利用手数料自体が3%~5%かかってくるからです。

ブロックチェーンの世界では、送金にかかる費用の一部はガス代という形でユーザー負担になります。つまりOpenSeaの取り分は2.5%ポッキリという安くて透明性の高い手数料に設定することができました。2.5%といっても、1日あたりおよそ$100M(130億円)の売り上げですから、OpenSeaにはその2.5%、つまり3.2億円の収入がある計算です。

しかも、一般の企業に比べると人件費や設備投資の割合がすごく低いと想像できます。利益率はとても良いでしょう。何がいいたいかというと、濡れ手に粟、ウハウハ状態、儲かりすぎて笑いが止まらないということです。

しかも、この売上高は今後上がる見込みです。現在のOpenSeaの月間アクティブユーザー数は20万人といいますが、世界の人口比でいうとたった0.003%くらいです。まだまだ10倍や100倍になれる、どころか1000倍にならないとおかしいくらいの市場規模だと思います。

僕はこれを歪みだととらえていて、この歪みを狙っている企業は星の数ほどいると思います。今のところなかなか第二のOpenSeaは現れていないですが、きっと新しいサービスが出てくると思っています。

いろんなサービスが競走した結果、OpenSeaが抜かれるかどうかはともかく、手数料率は0%台まで下がってくるのではないでしょうか。僕はそう考えています。

仲介人の世界からクリエイターが元気な世界へ

消費者は仲介人のお仕事に価値を感じていてお金を支払っていたわけではなくて、才能あるクリエイターの作品に価値を感じていたから、それを手に入れるためには手数料を払わないとしょうがないということで、手数料を支払い続けていました。

もし展示販売にかかる場所代、仲介、運送費などをすべてネットワークとプログラムに任せられて、それらがほとんどかからないのであれば、クリエイターに全額支払いたいのです。

Web3ではそれが99%の純度で可能になるのではないかと考えられています。というかもう実際に97.5%の純度で可能になってきています。

もちろん、売り方、マーケティングが必要なので、それにコストがかかりますが、これもやがてマニュアル化され、最低限のマーケティングはパッケージ化された無償に近いサービスで準備されると思います。

そんなこんなで、Web3時代は、「ものを作る力、生みだす力」がある人が元気になれる時代になると僕は期待しています。ものをユーザーに届けるしくみがインフラとして整っているからです。企業の仲介がなくても、機械化されたプログラムを挟んで人と人とが直接ものをやり取りできる、そんな世界になってくると期待しています。

というわけで、今日は「手数料」というよりはクリエイターが作品を届けるための費用についてお話をしてきました。このお話が誰かの何かのお役にたてたらうれしいです。

それではまた、NFT~(@^^)/~~~

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