ブロックチェーン界のApple Store? MetaMask Snapsの全貌
最近のブロックチェーン技術の進化により、クリプトウォレットの機能が飛躍的に向上しています。
MetaMask (メタマスク)はSolanaなど、いわゆるイーサリアム系統(EVM系)以外にも対応予定です。
参考記事:DApp store for your wallet: Consensys readying cross-chain Metamask Snaps(外部サイト)
この記事では、Consensysが開発中のMetaMask Snapsなどの新機能について解説します。
DAppsストアの概念
MetaMask Snapsは、クリプトウォレットの中でApple のApp Storeのように機能します。
サードパーティの開発者が新しい分散型アプリケーション(DApps)を立ち上げ、MetaMaskの機能を拡張することができます。
最初にリリースされるSnapsはConsensysの開発者によってセキュリティチェックを受け、ホワイトリストに登録されます。
MetaMask Snapsの特徴
非EVMチェーンとの互換性
MetaMaskの待望のSnapsでは、ユーザーはMetaMaskウォレットにサードパーティの拡張機能をダウンロードすることができ、Bitcoin・Solana・Avalanche・Starknetなどの非EVMチェーンとの互換性を持つようになります。
DApps開発者とユーザー間のコミュニケーション
MetaMask Snapsのもう一つの特徴は、DApps開発者がMetaMask内でユーザーに直接メッセージを送信することができる機能を提供することです。
このアップグレードによって、ユーザーはプロジェクトのWebサイトやソーシャルメディアのアカウントへアクセスしてアップデートを受ける必要がなくなります。
トランザクションの透明性向上
間もなくリリースされるいくつかのMetaMask Snapsは、トランザクションの署名周りで何が起きているのかを解明するのに役立ちます。
トランザクションの署名やスマートコントラクトの評価が初めての場合でも、内容が一目で分かるようになるとされています。
MetaMask Snapsの開発方法
Snapsを作成するには、ブラウザ拡張機能のMetaMask Flaskをインストールする必要があります。
MetaMask Flask は開発者向けの実験的なツールのため、開発者でない方はインストールしないよう忠告しています。
- MetaMask Flaskインストールの前提条件
- ・最新のChromiumまたはFirefoxブラウザ
・Node.jsバージョン16以降
・Yarnバージョン3
直接銀行口座に送金できる「Sell」機能も追加
MetaMask Snaps以外に、MetaMaskは最近ETHをフィアット通貨に交換し、直接銀行口座に送金できる新機能「Sell」も導入しました。
仮想通貨(暗号資産)取引所を経由せずに出金が可能になります。
現在アメリカ・イギリス・ヨーロッパの一部ユーザーが利用することができます。
日本はまだサポート対象外です。
MetaMask 新機能まとめ
- MetaMask Snapsは、クリプトウォレットの中でApple のApp Storeのような機能
- 非EVMチェーンとの互換性がある
- DApps開発者が直接ユーザーへメッセージを送れる
- 直接銀行口座にフィアット通貨を送金できる「Sell」機能も実装
クリプトウォレット王者のMetaMaskがさらなる開発投資で他を突き放す構図です。
ユーザーにとってますます便利で使いやすくなるのは良いことですが、どこかでガラケーからスマホに移ったような大逆転劇は起こるのでしょうか?
今後のクリプトウォレット開発の最新動向に注目です。