【WebX速報レポート】Astar渡辺氏、Joi氏、平議員がWeb3国家戦略を徹底討論
本記事では、WebX2日目の中でも非常に注目度が高かったセッションの速報レポートをお届けします。
「日本のWeb3国家戦略 今後5年で進むべき道を徹底議論」と題して、Astar Networkの渡辺 創太氏、伊藤穰一氏、平将明氏によるトークセッションが行われました。
日本のWeb3シーン:チャンスと可能性
Web3は、まさに投機やギークだけのものから一般消費者、すなわちメインストリームにシフトしている段階にあります。これは、Web3が新しいインフラのようなものとしての準備ができているというイメージで捉えることができます。
今回、各務貴仁氏、渡辺創太氏、伊藤穰一氏、そして平将明氏が日本のWeb3.0の未来について議論しました。その中で、日本がWeb3のチャンスを握っているという意見が多く出されました。世界をリードする企業が日本から生まれる可能性があり、これからの5年間でGAFAを超える企業が出現するチャンスがあります。
なお、アメリカではFTX破綻をきっかけにWeb3厳しい風当たりが続いています。
その一方で日本はWeb3を積極的に進めており、日本がユースケースを作るのは必然という意見もありました。
Web3のマネタイズと将来像:NFTとステーブルコイン
Web3の技術を活用すると、従来のビジネスモデルが劇的に変わる可能性があります。その一つが、価値の最大化という概念です。
特にNFTを活用することで、物理的な価値をデジタルの世界に持ち込み、グローバルな適正価格に引き直すことが可能になると述べられています。平議員は、日本が持っている観光資源や文化を、グローバル基準の価格に引き直すため、NFTが最適なツールになりうると述べました。
さらに、ステーブルコインの必要性も強調されました。これは特に大企業が積極的になる動きが見られるためで、Web2時代には見られなかった新しい動向です。
相場の安定する通貨を、大企業の展開するweb3サービスにビルドインすることで、さまざまなユースケースが創出できます。
ステーブルコインによってビジネスモデルが変わり、その結果マネタイズにつながるとの見解も出されています。
Web3を推進するための課題と対策
Web3の世界はまだまだ発展途中であり、さまざまな課題を抱えています。例えば、UI/UXが悪いという問題が挙げられました。それはWeb3が背後で動いていることを意識せずにサービスを利用できるような状況が最良との考えからです。
また、”トラストレス”と”トラステッド”のバランスも重要です。Web3はトラストレスなシステムを志向していますが、それでも信用できる人(トラストアンカー)が存在することで、より優れたユーザ体験をつくれるポテンシャルがあります。渡辺氏はトラストレスとトラステッドの組み合わせは、トレードオフでなく両立できることを強調していました。
日本がWeb3を推進する上で必要なことは、官民一体になり、進んでいくことです。
平議員をはじめとして、リードする政治家が続投できるような体制が重要です。