【DeFiの未来を左右する? 】Uniswap v4のKYCフックとは
分散型金融(DeFi)の未来に関する議論が高まる中、Uniswap v4の新しいKYC(顧客の本人確認)フックがクリプトコミュニティ内で物議を醸しています。
記事ソース: KYC hook for Uniswap v4 stirs community controversy
この記事では、その背景となる情報や、この新機能がもたらす可能性について詳しく解説します。
KYCとは
金融機関は顧客の身元を確認し、リスクを評価するためにKYC手続きを使用しています。
KYCの主な目的は、マネーロンダリングやテロ資金調達活動を検出することです。
参考記事:KYCとは?あらゆる業界に求められる「本人確認手続き」の最新情報を徹底解説
フックとは
フックは、プログラムの主要な構造を変更せずにコードをカスタマイズするためのツールです。
具体的には、特定の機能や動作を追加または変更するための手段として使用されます。
Uniswap v4のKYCフックの目的
KYCフックは、Uniswap v4のディレクトリにコミュニティ開発者によってオプション機能として展開されました。
トークンプールでの顧客のKYC(本人確認)を可能にします。
KYCの検証はNFT(non-fungible token)によって行われます。
世界の政府の対応
DeFiの分散性と安心安全な取引はトレードオフにあり、世界中の政府はDeFiプロトコルや取引をより厳しく調査しています。
最近、G20(世界の20大経済国)は、国際通貨基金(IMF)と金融安定委員会(FSB)が提案した暗号規制のロードマップを受け入れ、暗号規制を強化しました。
参考:金融安定理事会および国際通貨基金による「IMF-FSB統合文書:暗号資産に関する政策」の公表について|日本銀行
KYCフックをめぐる議論
Uniswap v4のKYCフックが、DeFiの未来についての議論の火種となっています。
実装するかどうかは開発者に委ねられており、批評家は、これは完全な規制遵守に向けた整備であり、最終的には非KYC活動を違法とする可能性があると主張しています。
推進派は、このフックは流動性プロバイダーに特化したもので、特定の法域における規制要件を遵守しなければならないプロジェクトに役立つ可能性があると言っています。
Uniswap v4の今後
Uniswap v4はカスタマイズ可能なフックを導入し、2024年初頭に利用可能になる予定です。
アクセスは、ガバナンスで承認されたエンティティに限定される予定です。
オピニオン
NFTによってKYCを行うということで、身分証明書の提出などではなくあくまでオンチェーン情報のみからのKYCだと読めます。
オンチェーンのみからであれば、オンチェーンアクティビティを信用情報として活用するのは、取引所として理にかなっていると考えます。