【ガス代が56%削減!】Optimismのアップグレード「Bedrock」を解説

  • 2023/8/20 06:30
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Optimism はあまり聞きなじみが無いかも知れませんが、イーサリアムのレイヤー2ブロックチェーンです。

大型アップグレードでガス代が56%削減!
日本円にして「約2,280万円」のガス代が削減されています。
これはOptimismの6月7日のアップグレード「Bedrock」による効果です。
この記事ではアップデートの内容を解説します。

Optimismとは?

「Optimism」は、イーサリアムのレイヤー2(レイヤー1の拡張)です。
ガス代が高い「レイヤー1の短所」を補うイメージでOK。
イーサリアムは十分に分散していてセキュリティが高いので、レイヤー2も同じセキュリティレベルの恩恵を受けることでき、使用するメリットが大きいです。
簡単なイメージは以下の画像の通りです。

Optimismのガス代はどれくらい削減されたのか?

トランザクションを種類別に見ると、ガス代がどれくらい削減されているかが分かります。

  • イーサリアムの送金:-66%
  • ERC-20トークンの送金:-62%
  • NFTの発行:-62%
  • DEXのトレード:-55%
  • NFTのトレード:-45%
  • コントラクトのデプロイ:-30%

Optimismのガス代はどこで発生しているのか?

Optimismの開発に携わるオンチェーンデータアナリストによると、 「トランザクションコストの約86%は、イーサリアムにデータを提出する時に発生」しています。
レイヤー2で処理したトランザクションは、レイヤー1に送り返されるので、そのコストが86%を占めています。

「トランザクションの平均コストは、イーサリアムのトランザクションコストに左右される」 ため、レイヤー2のOptimismがコントロールできません。
イーサリアム(レイヤー1)のガス代によって変動します。 イーサリアムのガス代の問題は、次のアップグレードで解決されそうです

イーサリアムのアップデートについて

Optimismのアップグレードの翌日、イーサリアムの次期アップグレード「Dencun」が発表されました。 成功すれば、現在のガス代を100分の1にすることができます。
関連記事:イーサリアムの次期アップグレード「Dencun」とは?

先ほどまでの話は、レイヤー2のOptimismの話でしたが、 今から説明するのはレイヤー1のガス代の話です。

次期アップグレードの大きな変更は、”EIP-4844″です。
「レイヤー2からレイヤー1に、低コストでデータを追加する方法」 を導入する技術です。

EIP-4844では、レイヤー2からレイヤー1への「専用のトランザクション」を導入する予定。
今までのトランザクションよりも安くなるイメージ。
このトランザクションには、大量のオフチェーンデータが含まれます。
取引の高速化と、コスト削減の実現を目指す取り組みです。

レイヤー1のアップグレードが上手くいけば、Optimism以外のレイヤー2のガス代も安くなります。 「Dencun」アップグレードについては、別の記事でさらに詳しく解説する予定です。

まとめ

  1. レイヤー2(Optimism)でガス代56%削減
  2. Optimismのトランザクションはレイヤー1に送るデータの割合が多い
  3. 2023年末にレイヤー1のアップグレード
  4. レイヤー1(イーサリアム)のガス代が100分の1になる可能性あり
  5. ついでにレイヤー2のガス代も安くなるかも

関連記事:DAOの先頭集団「Optimism」のガバナンスを世界一やさしく解説



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